ヘアデザインの概念(それはあなたの作品なのですか?)

あっという間に12月です。
今年は私たち広告・グラフィックデザイン業界にとって大変大きな問題が起きてしまいました。

もうちょっと忘れかけてるかもしれないけど…

サノケン問題

です。例のパクリ騒動です。

はっきり言ってあそこまで元ネタが出てくるとサノケンを擁護できないのだけど、サノケンは素晴らしいクリエイターだし、今までやってきた仕事すべてがそうだったなんてことは絶対ありません。

私は、日頃多くのサロンさんの作品撮影のお手伝いすることもあり、このサノケン騒動から少し見方が変わりました。

そもそも多くのサロンさんが行っているスタイル撮影。

そのヘアデザインのどこまでをあなたが創ったの??


ここ数年の撮影は多くのサロンモデルさんたちを起用することができ、ヴィジュアルとしてはそれなりに高いクオリティの宣材写真が創りやすくなりました。

SNSの賜物かもしれませんが

あのサロンモデルさんまた出てる!!

って最近感じます。モデルさん被り多いよね。。

カットせず、カラーせず、パーマせずの《スタイリングのみのモデル》で撮った作品を

ウチの作品

って言ってしまっていいのかってことです。

もちろん、すべてのヘアデザインがこういうカタチではないと思いますが、サロンスタイル作品の多くがこういった形で出来上がってませんか??
一部の有名サロンさんで切ってるモデルの子たちを「借りてきて」宣材を作る常識。

全然クリエイティブじゃなくない??


料理に例えれば…
いい素材を使えば、大した技術がなくてもそこそこの味が出せます(あまり手を加えなければ^^;)

美容では…元が可愛いコを連れてきて、あまり手を加えないでおいて「可愛いでしょ」ってやってる。みたいな…違くない??

美容ってのは…女性をキレイにするもの。メインじゃなく、多分オプション。なくても生きていられるもの。

だから良いモデルさんを使って、自分たちを良く見せるという手法は間違っていません。

ただ…

人がやったものを、ほぼそのまま使ってるのはどうなのでしょうか?

作品なのでしょうか??

サロンの宣材としてサロンモデルさんを起用することは必要です。絶対かわいいし。

僕たちも似たようなことがあって…すごいクオリティの写真素材を預かりそれを広告として仕上げる。ビジュアルの8割は写真クオリティで決まってしまっているような仕事。

それでもちゃんと手を加え仕上げてるけど、何となく自分の作品って言いづらい(業界的にはなんら問題ないのですが)

クリエイターとして美容師さんに言うとしたら、カットして、カラーして、パーマしてのモデルさんこそ「自分の作品」って言ってほしいかなーって思います。

だって美容師さんの作品創りって、ほとんどの人の場合、スキルアップの一環(のはず)だとおもいますので。

ちょっと最近の撮影で思ったことでした。

 

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